今週の注目トピックス

2020年7月8日号掲載記事より

5月度の各小売業態動向 SC・百貨店は未だ低迷続く CVSも苦戦

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 本紙6月3日付で、1~4月の各小売業態の売上高前年対比を小売業界各団体の調査から分析したが、今回はまだ緊急事態宣言が継続下にあった5月の動向を、コンビニエンスストア業態も加え見てみた。ショッピングセンター(SC)や百貨店は、4月と比べて減少幅は小さくなっているものの、やはり低迷は続いている。一方でスーパーマーケット3団体は9.8%増と善戦し、チェーンストアもプラスに転じた。またコンビニの苦戦も明らかになった。
 緊急事態宣言の解除は、5月14日、21日、25日と3回に分けられたが、この影響が特に感じられたのがSCだ。
 日本SC協会の発表(6月23日)によると、SC総合では売上高前年同月比(以下同)61.4%減とやや前月より回復したとはいえ、立地・構成別の大都市では売上高(総合)81.3%減となり、スーパーやGMSが営業継続したキーテナントの72.6%減に対し、休業が長引いたテナントは82.6%減と厳しい状況がみてとれる。
 また日本百貨店協会発表(6月23日)によれば、前月から7.2ポイント持ち直すも、やはり厳しい状況にある百貨店は65.6%減(店舗数調整後)で、営業自粛の影響を受けた10大都市では69.0%減と、地方(56.8%減)との差が12.2ポイントと前月より0.4ポイント拡大した。
 一方で明るい兆しが見えたのがチェーンストアで、1.3%増(店舗数調整後)と前月より5.8ポイント持ち直した。またスーパー3団体も6月22日の発表で、9.8%増(既存店ベース)と4カ月連続での前年実績超えを発表した。
 スーパーの善戦に対し、苦戦したのがコンビニで、日本フランチャイズチェーン協会の発表(6月22日)では、既存店ベースで4月の10.6%減に続き、5月は10.0%減となった。緊急事態宣言による在宅勤務や外出自粛が来店客数に影響したとしている。
 宣言解除後の6月は、徐々に社会活動が戻る傾向となったが、一気に数字が回復となるかは未知数だ。

全国SM協会、キャッシュレス決済実態調査公表 決済比率は36.7%に

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 全国スーパーマーケット協会は6月29日、都内事務所で記者会見を開き、実施したスーパーマーケットによる「キャッシュレス決済に関する実態調査」の結果を公表した。
 当日は増井德太郎副会長が結果概要を説明した上で、「キャッシュレス・ポイント還元事業では「一定の成果が見られた」と評価するとともに、継続に向けては「引き続いた政府の支援が必要」と強調し、今後も多くの課題が山積しているとの見解を示した。
 今調査はFAX・WEBを併用したもので、期間は今年6月12~25日。調査対象件数は966社、回収件数301社で回収率は31.2%だった。
 「事業参加企業のキャッシュレス決済比率」については、ポイント還元事業の開始前の15.5%から36.7%へと大きく上昇しており、利用の普及が進んでいる。特に新型コロナウイルス感染拡大直前の今年2月から6月にかけての比率が上昇したことを説明。
 また、導入企業が感じるキャッシュレス決済のメリットとしては、「会計時間の短縮」が7割強、「現金管理の軽減」が約5割、「新たな客層の発掘」が約4割強となった他、コロナ防止対策への効果を挙げる回答も多かったという。
 還元事業終了後の取り扱い意向については、事業参加企業では「ほぼ全ての事業参加企業が終了後もキャッシュレス決済を継続する意向を示しているが、半数がキャッシュレス決済比率の上昇に慎重な見方を示している」との分析を明らかにした。
 増井副会長は、「企業にとってはコスト負担の問題が大きく、不安感がある。今後の目標を明確にし、支援や環境整備を強力に進めてほしい」と述べ、必要によっては他の流通団体との連携した働きかけも行っていくという姿勢を見せた。

経済産業省、新型コロナに有効な消毒物質に石けんと次亜塩素酸水を追加

 経済産業省は、6月26日、製品評価技術基盤機構(NITE)で行っている消毒方法の有効性評価について、第5回検討委員会(最終回)が開催され、新型コロナウイルスに対して有効な消毒物資(一部の界面活性剤及び次亜塩素酸水)が次の通り取りまとめられたと発表した。
 界面活性剤=直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(0.1%以上)、アルキルグリコシド(0.1%以上)、アルキルアミンオキシド(0.05%以上)、塩化ベンザルコニウム(0.05%以上)、塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(0.2%以上)、純石けん分(脂肪酸カリウム〈0.24%以上〉、6月25日追加)、純石けん分(脂肪酸ナトリウム〈0.22%以上〉、6月25日追加〉
 次亜塩素酸水(有効塩素濃度35ppm以上、6月25日追加)、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムを水に溶かしたもの(有効塩素濃度100ppm以上、6月25日追加)。
 なお、「次亜塩素酸水」は、従来から新型コロナウイルス対策として物品の消毒に使用することが推奨されている「次亜塩素酸ナトリウム」とは別のもの。

エステー、新製品「消臭力DEOXトイレ用」オンライン発表会開催

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 エステーは7月1日、報道関係者を対象に「排泄直後のニオイ対策」に着目したトイレ用消臭芳香剤「消臭力DEOXトイレ用」(7月31日発売)のオンライン新製品発表会を開催。同社エアケア事業部・野口和宏事業部長が、同品の開発背景や製品コンセプト、消臭メカニズムなどについて説明した。
 はじめに野口事業部長が消臭芳香剤市場の状況を説明。過去5年間の市場規模は増加傾向で推移し、19年は前年比で102.6%となったこと、コロナ禍中の今年4~5月の市況は、室内用100.1%、トイレ用115.1%、車用75.6%となり、トイレ用は拡大したものの、車用は外出自粛の影響が見られたことを報告した。
 続いて新製品の発売背景については、「現代のトイレの環境は、時代とともに清潔になり、『臭わない空間』へと進化している」とする一方で、同社が消臭芳香剤ユーザーを対象に行った調査結果から、「現在は自分自身や他人の『排泄直後のニオイ』に敏感になっている人が多く、排泄直後のニオイは家族間にも微妙な雰囲気をもたらしている。こうした現状から、排泄直後のニオイを解決することで、『日々の臭いストレスから解放する』をコンセプトに開発したのが『消臭力DEOXトイレ用』である」と述べた。
 今後の予定について野口事業部長は、「7月1日から『消臭力DEOXトイレ用』のブランドサイトを公開したほか、『消臭力発売20周年キャンペーン』の中でも情報発信を行っていく。
 シリーズの初年度販売目標は430万個、初年度売上げ目標は10億円に設定している」と述べ、最後に質疑応答で発表会を終了した。

ナリス化粧品、「ふきとり化粧水」国内シェア№1 市場規模も拡大基調

 ナリス化粧品は、主力商品である「ふきとり化粧水」の、2019年度(19年4月~20年3月)の企業別の国内販売動向調査を実施した結果、国内シェア№1であることがわかったと発表した。
 同社は15年度(16年8月実施)から、ふきとり化粧水の国内販売動向調査を実施しているが、今回の調査で5年連続国内販売シェアが1位であることと、「ふきとり化粧水」の市場規模が5年連続拡大基調にあることも判明した。
 調査は、20年5月の実施で、外部調査機関「TPCマーケティングリサーチ」によるもの。
 ふきとり化粧水の市場規模は、5年前の調査では170億円だったが、16年度176億円、17年度194億円、18年度196億円と順調に拡大し、今回の調査では199億円と、200億円に迫る市場となりつつある。
 ふきとり化粧水は、新規参入メーカーも増加しているが、同社の主力販路である訪問販売では、16年8月から開始した定期購入制度(「ふきとり定期便」から、「スキンケア定期便」に名称変更)により、ふきとり化粧水の会員数が8万人を超え、確実なリピーターの確保に成功している。
 また、ふきとり化粧水をメイン商品に据えるスキンケアブランドでは、17年に「マジェスタ」、20年に「ルクエ」ブランドのリニューアルを行い、オリジナルのふきとり成分を配合するなど、新規技術を搭載している。その他流通においても、ドラッグストアなどを販路とする「ネイチャーコンク」の伸長も寄与している。


2020年7月8日号 記事一覧

会合・発表会

  • カイロ工業会、定期総会を書面表決で開催 新会長に上月洋氏(エステー)
  • NSファーファ・J、2020年度下期新商品発表会開催 差別化戦略を継続
  • ロレアル本社、日本ロレアル、2030年に向けサステナビリティ目標発表

経営・施策

  • U.S.M.H、オンラインデリバリーをカスミ柏千代田店で開始
  • ライオン、「ハブラシ・リサイクルプログラム」ポスターコンテスト開催
  • ユニ・チャーム、Sedexへバイヤー/サプライヤー会員として加入
  • 曽田香料、新企業理念、新ロゴマークを制定 CI活動の一環で

製品・ブランド

  • コーセー「雪肌精」から新シリーズ「クリアウェルネス」発売
  • 花王、「ines」2アイテムが人気美容雑誌2誌でヘアケア部門1位を受賞
  • クラシエHP、「マー&ミーラッテ」から新ライン「ダメージリペア」誕生
  • 明色化粧品、「リペア&バランス」に集中ケアアイテムを今秋導入
  • 桃谷順天館、RF28から「美活菌」増やす独自性分配合のサプリメント発売
  • アース製薬、「とらふぐコラーゲン美容ジュレ」新発売
  • バーモントソープ・J、アルコール成分含量70%の消毒用スプレー限定発売
  • マンダム、マンダム、20年秋の新製品【男性化粧品】を発表
  • フェニックス、「ARA!薬用手洗い石けん」発売
  • ファイン、飛沫防護フェイスシールド「ファインフェイスシールド」発売
  • 花王「エッセンシャルflatエアリースムース」が美容雑誌「美的」で1位に

宣伝販促

  • グリーンベル、「ツーウェイ・ダイヤルヘアカッター」の使い方動画を公開
  • 白十字、「サルバあて楽パッドスーパーワイド長時間」増量キャンペ実施
  • マンダム、「ギャツビーペーパーシリーズ」新CM「叫べ編」公開

人事・組織

  • WWFジャパン、東梅貞義氏が事務局長に就任
  • 中山福、人事異動を発表
  • ハリマ共和物産、役員を選任
  • 富士薬品、新経営体制を発表
  • 中央物産、役員を選任
  • 花王、7月1日付人事異動を発表
  • コーセー、取締役及び監査役を選任
  • 牛乳石鹸共進社、役員を選任
  • クレハ、役員選任を発表
  • 住友化学園芸、役員を選任
  • 東洋アルミエコープロダクツ、役員選任を発表
  • 日本製紙クレシア、役員を選任
  • フマキラー、役員選任を発表

研究開発

  • 花王、炭酸が毛髪改質成分の毛髪への浸透を高めることを確認

調査・統計

  • 電通、COVID-19生活者意識調査 第3回日米比較篇の結果を発表

イベント・展示会

  • P&G、「ダイバーシティ3.0」オンラインシンポジウムを開催

施設・店舗

  • メディセオ、「札幌ALC」を札幌市に竣工 都市型フルラインセンター

時評・コラム

  • 泡沫 レジ袋有料化に思う柔軟対応の大切さ

その他

  • 最近のPR誌 プラネットVANVAN第127号

特集 【H&BC/AT】

    経営・施策

    • 総論 2019年トイレタリー・化粧品市場は堅調な推移が続く
    • 固形石鹸 市場は微増傾向 コロナ禍の中で注目集まる
    • ハンドソープ・洗顔・ボディ用洗浄剤 ウイルス感染予防に有効性が浸透
    • ヘアケア プレミアムヘアケアが好調もマスヘアケアの縮小が課題に
    • ヘアカラー 2019年は白髪用約621億円、黒髪用約81億円と微減
    • スキンケア化粧品 2019年は前年増もインバウンド需要の減少で伸長鈍化
    • 制汗剤 2019年は減少傾向に 剤型併用する消費者が増加
    • 台所用洗剤 生活習慣の変化に着目した新製品で新市場を開拓
    • 洗濯用洗剤 液体洗剤が好調 詰替え用特大サイズなど拡大
    • 住居用洗剤 「除菌剤」「時短型掃除用品」が市場の拡大を牽引
    • 洗濯仕上剤 柔軟仕上げ剤市場は4年連続で1000億円台を突破
    • 入浴剤 2019年市場は微減 炭酸ガス系入浴剤や個包装品などは安定維持
    • オーラルケア 市場は健全な成長継続、高付加価値品の売れ行きが後押し
    • ウェットシェービング 2019年市場は縮小傾向に 替刃交換頻度の推奨推進
    • 繊維製品防虫剤 春期は低調も秋期は増税特需で伸長に
    • 芳香消臭剤 2019年は高単価・高付加価値製品が好調に推移
    • 家庭用殺虫剤 2019年は前半低調も梅雨明けの市場活性化で微増
    • 子供用紙おむつ 市場規模は微減で推移 パンツ式への移行が更に顕著に
    • 大人用排泄ケア 高齢社会の進行で大人用紙おむつ関連市場は拡大傾向に
    • フェミニンケア 高付加価値商材がコンスタントに市場に投入され活性化
    • コンドーム 少子化進行で依然厳しい状況 コロナ禍でインバウンドも消滅
    • 家庭紙 各社積極的に高付加価値商品を投入し価格面で安定化
    • 線香 2019年は1.4%増の300億円に 新たな需要掘り起こし策が奏功
    • ローソク 2019年も微減傾向止まらず 多様な供養文化の転換点に向けて
    • OTC医薬品 重点課題はスイッチOTC拡充への取り組み
    • ラップ、ジッパーバッグ、アルミホイル 自粛生活で需要が急増
    • 機能性表示食品 2000億円の大台に乗った機能性表示食品市場
    • カイロ 2年連続の「暖冬」で市場規模は大きく縮小
    • 電池 2019年市場は微減に 新たな店頭展開の切り口が重要に
    • 家庭用・作業用手袋 衛生意識の高まりで「極薄手袋」の伸長が続く
    • ペット関連品 高まるペットへの健康志向に各メーカーの新製品が対応
    • ガーデニング 巣ごもり需要もガーデニング市場にプラス効果


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