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平成12年度1〜12月の家庭用ゴム・ビニール・ニトリル手袋市場は、フタル酸系可塑剤問題(環境ホルモン)の影響でビニール手袋が前年比81.9%と減少したことから、トータルでも9715万6000双、90.2%と初めて2ケタに近い前年割れとなり、遂に1億双の大台を滑り落ちた。今年度は大手各社とも好調な天然ゴム、ニトリル(合成ゴム)の新製品と積極的に取り組み、1億双台への復活を目指した渾身のマーケティング戦略を展開している。一方、作業用手袋は、1億385万7000双、前年比103%と、昨年2ケタ減少で1億台を割った数字を1年で回復した。 我が国の手袋市場は、世界各国とは逆にビニール手袋の圧倒的優位で市場を拡大してきた。しかし、環境問題やニトリル(合成ゴム)の普及などから、1〜2年の間にこの図式が崩れようとしている。ゴム・ビニール手袋工業会の調査した数字(13年1月)では、ビニール手袋69.5対ゴム手袋30.5となっているが、ニトリル手袋の着実な伸長もあり、「現時点ではビニール手袋は50%を割っている」と指摘する大手メーカーもある。 ゴム手袋に比べて柔らかく、丈夫な品質が今まで市場を圧倒してきたビニール手袋だが、減少した理由としては、環境(環境ホルモン、ダイオキシン)問題のほかにゴム手袋の品質改良が大きく向上したことや、ビニールとゴムの両方の良さを発揮できるニトリルに対して、流通や消費者の認識も変わってきたことなどが挙げられている。特に今年の新製品を見ると、ニトリル製品への各社の取り組み姿勢が明らかに違ってきている。 手袋大手4社(ショーワ、エステー化学、ダンロップ、オカモト)のうち、オカモトを除く3社は既にニトリル製品と取り組みを開始しているが、ショーワの「ビューティハンド」シリーズや、エステー化学の「ファミリー」シリーズ、ダンロップHPの「さわやかニトリル薄手」などは、市場をリードするトップ商品として定着しており、さらに今年はこれらの製品を全面的に見直して、一層の拡大を狙っている。 「ビューティハンド」は、昨年までの中厚手・薄手・極薄手に加え、手あれ防止用の下ばき手袋とニトリル素材を一体化させた、初めての工法で作られた「ビューティハンド裏布仕上げ」を新発売した。また、「新ファミリー」も、ニトリルの厚手タイプをなくし、市場で伸びている中厚手と薄手に絞り、さらに天然ゴムでこれまでにない着脱の良さとフィット感を実現した「ファミリー新内面スポンジ加工」を新発売した。この内面スポンジ加工(特許製法)は、世界最大のゴム手袋メーカーと提携して開発されたもの。 家庭用手袋市場は、今まで景気に左右されることなく順調に推移してきたが、昨年あたりからこのジンクスが崩れはじめており、それだけに大手4社による品質付加価値競争が再浮上のキッカケとなることを期待したい。 |
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ゴム手袋、全てのカテゴリーで好調、ビニール手袋の可塑剤変更も需要落ち込む |
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日本ゴム・ビニール手袋工業会がまとめた平成12年度の手袋販売統計(13年2月調査)によると、家庭用手袋は、ゴム・ビニール合わせて9715万6000双で、前年対比90.2%となり、昨年まで達成していた1億双の大台を大きく割り込んでしまった。ビニール手袋とゴム手袋の比率は69.5%対30.55%となり、ビニール手袋が7ポイントも落ち込んでいる。 ビニール手袋の内訳を見ると、厚手が1342万5000双で前年比87.1%(全体の構成比は13.8%)、中厚手が1358万5000双で同68.8%(同14.0%)、薄手が4044万双で同85.6%(同41.7%)となっており、厚手、中厚手が大幅にシェアを落としているのに加え、まだ大きなウエートを占めているものの薄手タイプも前年15ポイント近く減少。メーカー各社が“非フタル酸系可塑剤”を使用した製品を発売したにもかかわらず、消費者のビニール手袋離れに歯止めをかけられなかった。 一方家庭用ゴム手袋は、厚手が206万6000双で同110.8%(同2.1%)、中厚手が1931万3000双で同102.4%(同19.9%)となり、いままでの減少傾向に歯止めがかかり前年実績をクリアした。さらに11年度には対前年74%と大きく減少した薄手も、13年度には826万2000双で同180.8%(同8.5%)と2倍弱の伸びを示し、消費者のビニール離れを強く印象付ける結果が出ている。 また12年度統計から、新たに統計項目に追加された「家庭用ニトリルゴム手袋」だが、12年度は販売数量6万5000双という結果となった。 ニトリル製も含めたゴム手袋は、昨年6月14日、厚生省(当時)から“可塑剤に関する通達”が出された日を境に動き始めた、と言われている。逆に言えば、家庭用ゴム手袋の薄手は、約半年間で前年の約倍の数量を販売したとも言え、またこの傾向は13年になっても変化はないことから、ゴム手袋の活況は今年も続くと期待されている。 作業用手袋だが、ビニール手袋、ゴム手袋合わせて1億385万7000双、前年同期比103%と堅調に推移した。全体の25.3%と比率の高いビニール手袋・裏布付は2630万2000双、前年比99%、さらに20.5%を占める滑り止めビニール手袋は2131万2000双、同78%と、ともにダウンしているものの、ウレタン裏布付(636万9000双、前年比131.7%)、ニトリル裏布付(366万1000双、同120.1%)、同・裏布無し(587万3000双、同481.8%)などが大きく伸び、全体業績に貢献した。なお作業用ニトリル製手袋(裏布付き、無し)の構成比を見ると、11年度の計4.2%から同9.2%となり、市場関係者の期待通りに伸びていることがわかる。 さらに12年度は、極薄手袋市場も好調に推移した。ただその内訳は家庭用手袋、作業用手袋同様に大きく変化しており、ゴム製品1億1436万4000ピース、前年比117%、ニトリル製品7468万8000ピース、同525.4%、ポリエチレン(ディスポ)2億9万8000ピース、同117.4%は、それぞれ大きく伸びたものの、これまで最大のウエートを占めていたビニール製品は1億5788万5000ピース、同73.8%と大きく下落し、構成比でもディスポに抜かれてしまった。 なお医療用手袋だが、こちらもポリエチレン製極薄手袋(医療関連)が4億4250万ピース、同466.3%と大きく伸びたことが要因となり、トータルでも20億1998万3000万枚、同128.7%を達成している。 |
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