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第2日(上海)
中国でも有数の合成洗剤メーカーの「上海白猫集団有限公司」を訪問

   視察団は、宿泊先のヒルトンシャンハイホテルを午前8時に出発。上海市の龍呉路にある「上海白猫(集団)有限公司」(上海白猫有限公司は集団の1企業)へ向かった。専用バスで約30分の同社に到着すると、塀に囲まれた広大な敷地の広場の奥に社屋と工場が見え、そこには国旗、社旗、また企業ブランドでもある“白猫”の顔の大きなマークが掲げられている。この容姿は見るからに国有企業という印象だった。
視察団は早速、会議室に招かれ、馬立行総経理、恵宇総経理助手、周副総経理(技術開発担当)ら幹部と面会、平野団長(理事長)のあいさつに応え、馬総経理が「同じ石鹸や洗剤を製造する日本の友人と話をする機会が得られたことを大変喜んでいる。チャンスがあれば一緒に仕事をしたい」とあいさつ、同社の概要を紹介した。
  同氏によると、上海白猫(集団)有限公司は、48年設立(95年に国有企業化)、当初は石鹸、化学原料を製造していたが58年に合成洗剤の製造試験をはじめ、翌59年に中国で初めて合成洗剤の製造に成功、発売を開始した。その後、合成洗剤の生産量が増えるとともに、石鹸の生産量は少なくなり、石鹸の製造を中止、衣料用粉末洗剤中心の企業となった。売上高では中国で第4位〜5位。食器用洗剤は中国市場でシェア50%を占め、ナンバー1となっている。
また、グループである白猫集団の中には歯磨、マウスウォッシュ、工業用の洗剤、建築用洗剤などを製造する企業や、洗剤の原料、包装材、プラスチックなどを製造する企業もある。
白猫集団の昨年の売上高は19億元(285億円:1元15円換算)。
集団の中でも「上海白猫有限公司」は、設備、コンピューター化は最も進んでおり(他の地域の企業は人権費が安いことから自動化に設備投資する必要性が今のところない)、洗浄化学や製品の分析などを行う「技術センター」があり、集団の企業にサービスやノウハウを提供、白猫グループの大きな武器になっている。
販売先は国内だけでなく、東南アジア、中央アジア、太平洋地域にも販売。また、グループ企業には界面活性剤のLASやAESを製造している企業があるほか、硫酸化技術を他の企業に提供するなど幅広い事業展開を行っている。

  馬総経理の説明の後、視察団は、早速、工場内と技術センターをつぶさに視察した。
「上海白猫有限公司」は、5万坪の広大な敷地にある工場には粉末洗剤の乾燥棟が2棟あり、1棟の生産量は年産5〜7万d。計量はコンピューター画面で行われており、日本の大手企業に比べれば若干見劣りするものの、かなり自動化が進んでいる。企業54年の歴史の中でも市場経済化へ移行したここ十数年に大きな投資を行ったというだけに、設備も新しく、生産能力も高い。ちなみに集団全体で年産20〜25万dを生産している。
  中国国内でシェア50%を誇る食器用洗剤「白猫」(White Cat・500c)の製造ラインは、2ラインあり、1ラインが1分に250本、1時間で15dの生産能力がある。ラベリングされた商品は、従業員が目視で製品をチェックしているが、ここは交代制で作業が行われており、最初の昼食をとる組は午前10時30分にとる。
工場と別棟にある白猫集団の頭脳が集積された「技術センター」には、R&D室、粉末試験室、液体試験室、キッチン&トイレットプロダクト・ヘアケアプロダクツ・フレグランス・パーソナルプロダクツの各評定室、化学室、化学分析室があり、トイレタリー商品の評価分析が行われているほか、化学的な分析研究も行われており、白猫集団の企業の製品開発に活かされている。
粉末試験室には様々なタイプの洗濯機や6つ同時に洗浄力を計測できるTAGO−DO−METERなどが設備されており、洗濯科学の研究も世界レベルの研究がなされているようだった。また、従業員も高学歴者が揃っている模様で、視察団メンバーに英語で機器などの説明に当たってくれた。


  視察団は工場と技術センターの見学を終えると、会議室に戻り、活発な質疑応答が行われた。主な質疑応答内容は次の通り。
――スーパーで上海花王の商品は`200円ぐらいだったが、御社の商品は100円ぐらいで販売されていた。コストダウンの要因は、自動化によるところ、原料を自社生産しているところのどちらが大きいのか
「自動化の面では花王が進んでいる。しかし当社は人件費が安く、包装材など費用は当社が安いと思われる。また花王は商品のポジショニングを高くしているために価格も違っている」
――輸出額はどれぐらい
「輸出額は年間500万米j、年間売上高の1〜2%に当たる」
――従業員数、年間の生産量は
「従業員は1000人、年産20〜25万d」
――食器用洗剤の活性剤は、LASかAESか
「両方ともあるが、LASの方が量的には多い」
――石鹸製造は中止したという話だったが、石鹸の研究室があったのはなぜか
「集団の他の企業が石鹸やシャンプーなどを製造しており、上海白猫有限公司は、こうした企業にサービスを提供するために、石鹸などの研究も行っている」
――流通はどのように展開されているか。
「白猫集団は各省に販売会社があり、卸、百貨店、スーパー等に販売するルートがある」
――洗剤は価格が下がっているという話を聞いたが、なぜ下がっているのか
「衣料用洗剤は競争が激しく、昔から利益が少ない。しかし、漢方薬を入れた消毒剤などの製品が利益を取れる」
――中国の洗剤の潜在需要をどう見ているか
「中国の洗剤の需要は年間1人当たり3`、世界の平均は7`であり、低いレベルにある。農村地区は石鹸を止めて洗剤を使いはじめたばかりであり、潜在需要は大きい。現在中国の生産量は250万d、世界の平均レベルまでいくのに10年かからないと考えている」

 


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