石鹸日用品新報 

 2007.1.5 更新

 

速報 06.12.21
中央物産(東京都港区)が来年4月2日をメドにアケボノ物産(大阪府東大阪市)の日用品卸事業ならびに日本製紙クレシアの子会社で紙製品雑貨卸売業のアルボ(東京都中央区)の事業を譲り受けることで合意したことを発表した。


速報 06.12.20
◆パルタックとコバショウが経営統合の協議開始
◆パルタックが松江共和物産を子会社化
 メディセオ・パルタックホールディングス(熊倉貞武社長)は、12月20日、連結子会社のパルタックと、小林製薬の連結子会社で一般医薬品・健康食品・日雑などを扱うコバショウの経営統合に関する協議を開始すると発表、併せてパルタックが松江共和物産(米田卓郎社長)の全株式を12月26日付けで取得し、孫会社とすることを公表した。
 パルタックとコバショウの経営統合については、化粧品・日用品、一般医薬品という生活に密着した商品を一括で扱う業態卸としてのパルタックが、顧客満足の追求とソリューション提供による環境変化に対応し、健康と美を応援する先進的な機能を持つ“次世代卸売業”を目指していること、また、セルフメディケーション時代に対応する高い専門性を持つ卸売業のコバショウが、物流機能・情報システム機能の強化を図り、“全国展開”と年商3000億円構想の実現を目指していることから、相互の信頼関係を基礎として、「共同、協力して顧客起点の卸機能強化を図るべく、経営統合に関する協議開始に合意した」もの。
 また、パルタックによる松江共和物産の子会社化については、12月26日付でパルタックが同社の全株式1万株(取得価額16億5000万円)を取得するもの。松江共和物産は西日本共和のグループメンバー社で、山陰地域を中心に売上高約76億円の中堅卸。

※なお西日本共和は、12月28日に臨時取締役会を開き、運営規約に基づき松江共和の除名を決定したことを同日付けで発表した。




2006年業界10大ニュース

 
平成18年の「10大ニュース」は以下のの通りだが、本来なら昨年の10大ニュースのトップになるべき「カネボウの売却先決定」の発表(12月16日)が、納刊号に間に合わなかったことと、新生カネボウ化粧品、新生カネボウの正式なスタートが本年2月1日からということもあって、旧聞に属するかも知れないが〃話題性〃から本年に組み込んだ。


存続懸けた取り組みへ求められる価格改定

 @石油系、天然油脂系原料の高値水準続く
 「原料高・製品安」のダブルパンチが続くトイレタリー業界は、数年前から単価下落による売上げ不振とトータルコストアップによる利益の減少を如何に克服するかが課題となっているが、原料価格については原油高(石油系)、相場高(天然油脂系)というどうにもならない事情から唯一の手段は価格改定しかないのが現状である。
 しかし、トイレタリー市場はいずれのカテゴリーも飽和状態の中で生き残り戦略と取り組まなければならず、まして流通が再編の最中にあるために「価格改定」を受け入れられる状態にない。それでも線香やローソク業界のように敢然と価格改定を実施し成功を収めたカテゴリーもあるが、多くは「チャレンジはするものの計画通りに進んでいない」のが実情である。
 業界大手企業の07年3月期中間決算を見ても、営業戦略・商品戦略が奏功して売上げを伸ばした企業でも、利益では前年同期を下回るケースがほとんどで、その最大要因は「原価率のアップ」に尽きる。既に過去数年、最大限のコストダウンを実施してきただけに、「存続を懸けた価格改定との取り組み」が求められる。


プレミアムヘアケア市場の定着化に貢献

 ATSUBAKIの大ヒットで活気づくヘアケア市場
 03年に〃アジアンビューティ〃をテーマに発売された新ヘアケアブランド「アジエンス」(花王)の成功が基礎にあったとは言え、アジエンスのほか「ラックススーパーリッチ」(ユニリーバ)、「ヴィダルサスーン」(P&G)など強力なプレミアム価格帯に、資生堂の原点でもある〃椿〃をテーマにした新ブランド「TSUBAKI」を導入し大ヒットさせたことは、業界商品動向の中では今年最大のトピックスと言っても良い。
 特に同社は今年度から「化粧品事業とトイレタリー事業の融合」「H&BC事業の再編」「研究開発体制の改編」と取り組み、メガブランド戦略のもとにカテゴリー・ナンバー1ブランド育成にグループ全体で取り組んでおり、「TSUBAKI」に対しても、かつてない規模の宣伝費を投入した。その結果、当初予定の年間100億円をわずか半年でクリアするという、予想以上の実績を挙げた。
 また、価格競争の激しかったヘアケア市場で、前記4ブランドとともにプレミアム価格帯をしっかり定着させ、さらにはカネボウHPの「いち髪」がヒットする土壌造りにも寄与したことなどを含めて、10大ニュースの上位に挙げた。


カネボウ化粧品とのシナジー発現へ

 Bカネボウ化粧品は花王に、カネボウ本体は3ファンドに
 注目を集めていたカネボウの売却先に、一端は破談した花王が3ファンドとの共同応札の末に取得。カネボウ化粧品は花王の100%子会社として花王グループ入りし、カネボウ(ホームプロダクツ、薬品、食品など)は3ファンドが設立したトリニティ・インベストメント(小森哲郎社長)に移行することになった。
 新生カネボウ化粧品(知識賢治社長)は早速「シナジー委員会」(尾崎元規委員長=花王社長、代行・高山外志夫カネボウ化粧品会長)を設置して物流・生産調達・R&D・海外戦略・財務会計及び情報収集・人事&総務・マーケティング・営業の8部門での検討を開始。花王としても花王化粧品とカネボウ化粧品のシナジー効果を最大限に引き出すことが、今後の成長の鍵を握っていることから、シナジー発現による平成10年までの売上成長率を年4〜6%、営業利益率を年8〜10%を目標としている。
 一方、カネボウはホームプロダクツ事業、薬品事業、食品事業の製造・販売部門及びスタッフ部門をカネボウトリニティHDに譲渡するとともに、3事業の横断的な商品開発力を強化した。その一環として秋に発売したKHPのプレミアムヘアケアブランド「いち髪」は、同社としてはナイーブ発売以来のヒットを続けている。


地域卸のネットワーク化加速、第3勢力として高まる期待

 Cグループ強化で生き残りを懸ける卸業界
 あらた、パルタック、花王販売の3大全国卸が占めるシェア比率が50%を超える状況の中で、チェーン小売業から取引卸集約化の動き(ニーズ)もますます強くなっており、地域卸の生き残りを懸けた新たなグループ化や既存グループの組織強化が相次いでいる。特に注目されるのが4月1日から発足した地域卸による全国ネットワーク「J―NET」である。
 東流社(仙台)、中央ホームズ(東京)、西日本共和(広島)の3社が共同出資し、「地域卸の強みを活かし、エリアを超えてお互いの強い部分を結集することで相互補完し合う機能協同体として、全国ネットワークを構築する」というのが狙いであり、3社によるカバーエリアは全国35都道府県に及ぶ。さらに来春をメドに法人化し、新事務所への移転も決まっている。
 また、中央ホームズには麻友(埼玉)、富貴堂(八王子)の有力地域卸が新たにメンバーに加わり、設立3年を迎えた地域中小卸の全国グループ・サプリコ(秋葉吉秋社長)は、設立時の38社から60社にまでメンバーが増加し、全卸連会員の12%を占めるに至っている。
 一方、隣接業界でも家庭紙の小津産業が紙叶を子会社化し家庭紙部門を統合、荒物では全家協が母体となって新たな共同販売事業会社・日本カテイを設立するなど、トイレタリー周辺業種の再編が続いている。



研究開発発表件数過去最高を記録

 D激しい大手各社の技術開発競争
 本年度中に本紙に掲載されたメーカー各社の研究技術開発に関する記事は20件で、これは過去最高である。このうち最も多かったのは花王の8件で、次いで資生堂、ライオンの4件、その他4件となっており、これ以外に「独自の調査結果」発表が10数件加わることから、いかに各社が新製品開発に絡んだ実験や調査に本腰を入れているかが推察される。
 研究成果の一例を見ると花王の「茶カテキンのアレルギー性鼻炎改善効果」では、高濃度茶カテキン飲料を継続して飲用することで、アレルギー性鼻炎の症状〃くしゃみ・鼻水〃が改善されることを確認。
 ライオンの「乳由来成分による歯周病改善効果発見」では、遺伝子解析手法を用いて歯周病による歯肉ダメージのメカニズム解析に世界で初めて成功。
 資生堂の「角層透明度保持技術開発に成功」では、肌の透明感を失う要因が角層透明度の低下にあることを解明し、必須アミノ酸の1つであるL―リジンに各層変性を防御する効果があることを確認した――など。


「成熟」飛び越え再編に突入、全国展開競争は佳境へ

 E急激に再編が進むチェーンドラッグ業界
 小売業で今最も勢いがあり、トイレタリー製品の販売比率も年々上昇しているドラッグストア業界だが、未だ成長過程(出店数)にありながらも既に〃成熟〃段階を飛び越えて、早くも再編(大手集中化)の課程に突入しており、本年も業界トップのマツモトキヨシ(千葉)が、九州・沖縄地区で130店余を展開するミドリ薬品(鹿児島)と資本・業務提携を行ったのを始め、広島のイズミ、福岡の家電量販店・ベスト電器、愛知県江南市の杉浦薬品などとFC契約を結ぶなど相変わらず積極的な拡大政策を展開している。
 また、東海・近畿を商圏とするジップHD(愛知)と近畿・山陰を商圏とするライフォート(兵庫)が共同持ち株会社の設立を発表、セイジョー(東京)は埼玉のシブヤ薬局の全株式を取得して子会社化したほか、11月には大阪のセガミメディクスと資本・業務提携を発表。さらに11月に入ってからはセイジョー・セガミメディクス以外にもカワチ薬品(栃木)が茨城の倉持薬品を子会社化、東日本を中心に展開するツルハHD(北海道)が、首都圏に展開するくすりの福太郎(千葉)と資本・業務提携を発表するなど、ドラッグストアの全国展開競争は佳境に入りつつある。


卸のきめ細かい小売フォローを支援

 F地域卸の積極的活用に転じた外資系大手
 シンプル、オープン、機能重視を取引制度の基準におく大手外資(P&Gジャパン、ユニリーバ・ジャパンなど)は、卸も小売も「カスタマー制度」採用の中で全く同じ条件で実施されているのが、国内メーカーの取引制度と違う点である。元々、「商品を開発し、積極的な宣伝投資で売れるブランドに育成する責任はメーカーが持ち、流通(卸・小売)は消費者に手の届く範囲に素早く、手広く商品を並べる努力をして貰えればよい」という考え方が強いだけに、製・配・販それぞれの機能・役割分担をはっきりとシステム化している。
 しかし、市場や流通が変革する中で、制度の見直しは当然重要であり、既に製・配・販3者合意の上で進める「コミッション取引」を実施しているユニリーバも、「今まで一般小売業やそこに商品を配荷している地域卸への対策は不十分であった」との反省から、新たに「ローカル&ホールセラー部」を新設し、取り組みを開始している。
 また、P&Gも7月1日から卸業者との協働プログラム「ゴールデンストア・プログラム」をスタートさせた。具体的には「卸売業ならではの決めの細かい消費者満足を提供できる小売店を〃ゴールデンストア〃と位置づけ、卸が主導してP&G製品に対する情報提供、販促提案の支援を行う」もので、P&Gはカテゴリー毎の購買情報・製品情報・販売スキル・プロモーションなどで卸の小売支援機能を強化する。


更なる成長が期待、当業界も積極参入

 G高齢化社会でヘルスケア市場参入が活発化
 〃世界で最も少子高齢化が進んだ国〃と政府が認める今の日本、このまま行くと2050年には1・5人の働き手が高齢者1人を支える〃超少子高齢化社会〃が訪れる。こうした中で、アンチエイジング商品やヘルスケアサプリメント商品へのニーズが高まり、業界からも多くのブランドが排出されるようになった。
 ライオンは機能性食品事業に本格参入し、新ブランド「健美創研」から快眠サポート飲料「グッスミン」、美容サポート飲料「キュプルン」、健康飲料「グロンサントマトの赤酢」を、また、花王はスポーツドリンク初の特保商品「ヘルシアウォーター」を、小林製薬は「杜仲茶」をヒットさせたほか、お腹の内側の脂肪を分解・燃焼を促す漢方内服薬「ナイシトール85」、サトウキビの圧縮カス(バガス)を利用した新ダイエット食品「バガッセ」を新発売。
 一方、日本製紙クレシアはヘルスケア事業を抜本的に見直し、軽失禁専門商品の「ポイズパッド」を中心に展開しているほか、カネボウ化粧品も化粧品周辺領域の事業拡大の一環として、50代女性に必要な健康・美容成分をバランスよく配合した「エビータローヤルサプリ」を新発売した。


事業のプラットホーム拡大に注力

 H来るかメーカー再編の波
 業界に関連する卸・小売流通の再編が頻繁に話題を投げかける中、メーカーのM&Aやアライアンスも着実に進行している。本年もゴム・プラスチックの総合メーカーでありながら生活用品事業を積極的に展開するオカモト(東京)が、ナガオカ(兵庫)から入浴剤、ホウ酸ダンゴ事業などインピレスブランドを譲り受け、小林製薬は東洋新薬と健康食品の企画・開発・製造を行う合弁会社を設立。
 また、花王はリブドゥコーポレーションと介護ビジネスを中心とした資本・業務提携の契約を発表。さらにラッキーコーポレーションはトレンディハウスと1対1の対等合併し、新たにラッキートレンディとしてスタートした。


更なる価格修正、来春にも可能性

 I価格改定の仮需に振り回された家庭紙業界
 家庭紙業界が「需要予測」を発表して、今後は需要が伸びないことを改めて確認して臨んだ価格修正だったが、大手各社が5月末に修正方針を発表した際、一部メディアが〃オイルショック到来〃を連想させるかのような内容で報道したことから、市場では〃プチパニック〃とも表現可能な仮需が発生してしまった。
 これは、小売・卸の今年上期の業績には大きく寄与したものの、メーカーにとっては対応しきれないほどの受注が入ったことで一部の商品が欠品するなど生産計画が根底から覆される形となり、当初は〃7月1日出荷分〃からの実施を計画していた適正価格への修正も10月まで延期せざるを得ない事態にまで発展した。
 その後も、仮需による家庭内在庫の増加や、9月以降に徐々に店頭化してきた適正価格での販売による生活者の買い控えなどで、各社の総出荷量は前年実績をクリアできずにいるという。
 また、市場価格が徐々に修正されつつある中、今年は年間を通して原資材費、特にパルプ価格の高騰が続いたことから、〃適正価格〃での販売が増加してきた9月以降も大手・中小を問わず採算面での苦しい状況が続いており、来春にも更なる価格修正の方針が実施されるとの噂もある。



★お知らせ

新年明けましておめでとうございます。1月5日より石鹸新報社は営業しております。
なお1月5日は、午後3時より近畿日用品化粧品業界年詞交歓会を開催致します。
(場所大阪:新阪急ホテル時間15時〜17時)





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