2024年3月27日号掲載記事より
花王、「アタックZERO」シリーズ改良 “無菌レベルの消臭力”を実現
花王は3月18日、都内で、マスコミを対象に「アタックZERO商品説明会」を開き、“無菌レベル”の消臭力を実現した「アタックZERO」シリーズの改良新発売(4月6日)について説明した。
はじめにファブリックケア事業部・ブランドマネジャーの水町直樹氏が「諦めていたニオイ悩みを根本解決、進化した『アタックZERO』」をテーマに説明を行い、つめ込み洗い、部屋干し・密集干しが増加しているといった生活者の洗濯環境が繊維内のバイオフィルム(菌が作り出す多糖汚れ)の形成の原因になっていることを説明した上で、改良新発売する「アタックZERO」はバイオフィルムを根本洗浄し、無菌レベルの消臭力を実現したことを強調、この“無菌レベルの消臭力”を訴求するコミュニケーション戦略などを紹介した。
次にハウスホールド研究所の森川悟史氏が「~繊維内の『バイオフィルム』と『ニオイ』の新知見~繊維内部のバイオフィルムに対する新アプローチ」について説明。森川氏は使用済みタオルの解析から、臭い戻りが生じる部分にバイオフィルムが多く存在し、肥大化したバイオフィルムは除菌洗剤、抗菌洗剤、漂白剤を使用しても煮沸しても除去できないが、花王は落としきれずに肥大化したバイオフィルムに対して新たなアプローチによる洗浄技術を確立。新規開発成分がバイオフィルムの主成分EPSの結晶構造を変性、花王が独自に開発した「バイオIOS」がバイオフィルム内に浸透して分散除去、組織内部のバイオフィルム除去によりニオイ戻りを抑制することを確認できたことなどを詳述した。
プラネット、24年7月期2Qは微増収減益 今期は「シンカ」スタートの年に
プラネットは3月19日、都内で「2024年7月期第2四半期決算説明会」を開き、同期の業績、事業報告、下期の見通し、活動方針、人的資本経営の取り組みなどについて坂田政一社長が説明した。
同期の業績は売上高15億8000万円(前年同期比0.4%増)、営業利益3億100万円(4.7%減)、経常利益3億3200万円(1.9%増)、四半期純利益2億2200万円(1.8%増)の微増収減益となった。
売上高は「基幹EDI」と「販売レポートサービス」の売上増加に支えられ、微増収で着地したが、計画に対しては1.2%未達だった。その要因は、生活防衛意識の高まりによる販売数量の伸び悩みと卸流通を通らないPBの拡大、POSデータクレンジングサービスの機能や料金調整による活動の遅れなど。
下期はPOSデータクレンジングサービスなど新サービス創出に注力し、通期では売上高32億2500万円(3.0%増)、営業利益5億6000万円(10.5%減)、経常利益5億8000万円(11.5%減)、当期純利益4億円(9.6%減)を見込む。
活動方針については、近隣業界への横展開と利用されていないEDIデータの利用推進を図るとともに、「ロジスティクスEDI」による物流領域、「POSデータクレンジングサービス」によるマーケティング領域への拡大を進める。
今期を「シンカ」スタートの年とし、4月1日から組織変更と組織運用の変更を行い、組織の機動性と柔軟性を向上させ、全社戦略を実現に導く。そして、企業価値向上に向けた人的資本経営への取り組みを進める。具体的には①社内兼業②副業③在籍型出向④留学――の4つの制度を整え、組織力の最大化を図る。まずは、他部門の仕事も行う社内兼業を4月から導入する予定。
日本SC協会、年間販売統計調査報告発表 23年の既存SC伸長率は+9.5%
一般社団法人日本ショッピングセンター協会(JCSC)はこのほど、2023年のショッピングセンター(SC)年間販売統計調査報告を公表。それによると、2023年の既存SCの前年比伸長率は9.6%増となった。参考として、コロナ禍前2019年比では4.2%減となる。
また全SCベース〈消費税抜き〉での2023年・年間売上高〈速報値〉は30兆8787億円、前年比9.9%増と推計された。
今数値についてJCSCは、「22年比での11.8%減からは着実にマイナス幅が縮小し、売上げは回復基調が続いている」との見解を示している。
また、キーテナントを除くテナントは前年比伸長率10.7%増となった。これについては、「23年は1月に全国旅行支援が再開したことや4月に水際対策措置が撤廃されたことで、国内旅行客やインバウンド客の来館が売上げに寄与した」(JCSC)と分析している。
なお、キーテナントの前年比伸長率は5.5%増で、旅行客やインバウンド客の来館により、特に百貨店が好調だった。また食料品を扱うスーパーは商品の価格高騰で客単価が増加している。
月別の動向では、2023年は2020年のコロナ禍以降初めて通年で前年比プラスの推移となったという。
NID、「第111回下期展示商品約定会」開催 目標成約高417億円超見込み
日本ドラッグチェーン会(NID)は3月12~13日の両日、神奈川県・パシフィコ横浜で「第111回下期展示商品約定会」を開催。出展加盟社49社・485人、出展メーカー440社(新規出展9社)・1854人、参加卸18社・139人、参加総数が507社・2478人と、またも前回を上回る実績となった。
会期中、会場では関伸治会長(セキ薬品)・角谷真司商品開発部長(トモズ)出席による記者会見が開かれ、まず関会長は、「今回の成約高目標は417億円(事前成約高406億円、目標比97.6%、昨春比108%)と設定している」と述べ、自身の手応えとして「目標の417憶円を大きく上回る見込み」との見解を示した。
また関会長はドラッグストア(DgS)業界の現況についても言及。「大きな再編が起き、DgS業界自体が大きく変わっていくだろう。現在、NIDの会員数は66社だが、中にはもうDgSではなく調剤事業に特化したいと考える企業も出てきた。その中でも、NIDはボランタリーチェーンとして成長し続けている。我々の提供するインフラを活用できている企業と活用できていない企業と両極端な状態だと捉えている」と現状を報告した上で、「その中でも小粒だが荒波にもまれて生き残った企業が集結して、NIDの価値ある商品や販売企画をフルに活用して成果を挙げようと、前に進むべく今約定会に臨んだ」と、今開催の意義についてそう強調した。
また会見ではNIDの現業容も報告された。それによると現加盟社数は66社・店舗数4401店舗、加盟社総年商(ドラッグ部門)1兆3150億円。商品総取扱高の今期目標は850億円(前年比106%)、その内PB・専売品売上高254億円(105%)、大手メーカー提携・協賛品取扱高596億円(106%)とのこと。
クラシエ、薬用スキンケア「X-FIT!」新商品発表会&体験会開く
クラシエは、筋トレ発想で顔のゆるみケア&シワ改善ができる薬用スキンケアシリーズ「X-FIT!(クロスフィット)」の新発売(4月1日)に伴い、3月12日、都内で新商品発表会&体験会を開催した。
イベントでは、「X-FIT!」開発担当者によるシリーズの開発背景や商品紹介に加え、元バドミントン日本代表選手で2児のママであるタレント・潮田玲子を招いて、トークセッションを実施。商品の感想や元トップアスリートならではのトレーニング事情、年齢を重ねても美を保つ秘訣などを披露した。
その中で同品を使った感想については、「『X-FIT!』は、3ステップで簡単にケアできるのがいいです。“ハリ・弾力”というイメージから、つっぱったり乾燥したりしないか心配でしたが、実際に使ってみるとすごく肌がしっとりするので驚きました。最後の仕上げでクリームを塗るときには『上がれ、上がれ』と念じながら塗っています」と話した。この後、潮田は「X-FIT!」を使って3ステップでできるおすすめの塗り方「引き上げリフト塗りメソッド」を体験し、同品の優れた特長を実感した。
「X-FIT!」は、肌表面のケアだけでは改善できない「顔のゆるみ」と「シワ」に、マッサージをしながら顔筋をほぐして内側からもアプローチし、大人の肌悩みに対応する薬用スキンケアシリーズ。アイテムは、化粧水「ファーストミスト」、ジェル美容液「ザ パフォーマンスセラム」、クリーム「フィックスクリーム」(50g)の3品。
2024年3月27日号 記事一覧
M&A・設立
- スギHD、予防サービス開発目的に新会社「スギウェルネス」設立
会合・発表会
- 近石工、情報交流会・環境保全部会合同部会開催 34名が出席
経営・施策
- メディセオ、初任給を中心にした賃金の引き上げを発表
- ローソン、ベースアップ行う 組合員平均5.0%の月例賃金アップなど
製品・サービス
- コーセー、「ワンバイコーセークリアピール セラム」発売
- ライオン、「CHARMY Magica酵素+」改良新発売 酵素高濃度処方を採用
- ライオン、「キレイキレイ薬用ハンドコンディショニングソープ」限定品
- バスクリン、「バスクリン」から“おさるのジョージ”デザイン限定発売
- バスクリン、「きき湯清涼炭酸湯」が新容器「サステナパック」で登場
- UYEKI、「エアコンカビトルデス カビ取り&防カビスプレー」改良発売
- ユニ・チャーム、「シルコットフェイシャルタオル」から無添加タイプ発売
- ユニ・チャーム、「シルコットウェット マカロンパリジャン」限定発売
- ユニ・チャーム、「ムーニー水あそび」「ムーニーマン汗スッキリ」発売
- エビス、「デイリーキャップ付L字歯間ブラシ10本入」新発売
- エステー、「泡」でふき取るスニーカー専用洗剤など発売
- 大王製紙、ショーツ型ナプキン「エリスショーツ」L~LLサイズを追加発売
- 花王、ふき取り化粧水「トワニー スキンリピュア」新発売
- コーセーコスメポート、「ビオリス ハーバルクールリペア」数量限定発売
- 貝印、「ECOMONO(エコモノ)」からヘアブラシ2種発売
宣伝販促
- サンスター、「ガム歯間クリーナー」発売でプレゼントキャンペーン実施
- ライオン、「ソフラン プレミアム消臭」新TVCM放映開始
- ダリヤ、「サロン ド プロ白髪川柳」2023年の年間グランプリ発表
- 貝印、「miness」2つのキャンペーン実施中 ポイントバックなど
- エステー、ハピラインふくい開業初日に福井県産ヒノキの香りでおもてなし
- コーセー、「エスプリーク」新WEBCMと新垣結衣インタビュー動画公開中
研究・開発
- ライオンなど、コミュニケーションロボットの効果と可能性を研究
調査・統計
- 粧工会 23年1~12月化粧品統計 仕上用、特殊用途が2ケタの伸び
イベント・展示会
- コーセー、「コスメデコルテ」表参道でポップアップショップなど展開
- ユニリーバ「ラックス」、社会人っぽくしかオーダーできない美容室開店
施設・店舗
- 小林製薬、中国に新工場建設 中国での更なる売上拡大見据えて
時評・コラム
- 時評 業界卸の「すみ分け」という知恵
特集 【卸流通 春】
- 新たな卸像模索 高付加価値商品の拡販、流通インフラの構築など突破口に
- 全卸連 第10代会長に東京堂社長・小野瀬光隆氏が就任へ
- PALTAC AI活用の自動発注サービスで小売業の食品廃棄ロス改善へ
- あらた 表副社長インタビュー 「成長の加速」に向け今後も更なる成長へ
- 中央物産 井上本部長インタビュー M&S活動の徹底で小売業に貢献
- ハリマ共和物産 2024年3月期も堅調に推移
- シンタクス ノンリテール向け事業を本格稼働 既存取引先のプラスオンを
- 森友通商 森友社長インタビュー 「製・配・販の三方良し」で業界発展へ
- トゥディック 能登半島地震への対応 地震翌日から出庫作業を開始
- ときわ商会 相澤専務インタビュー 23年度業績は増収増益の見通し
- サプリコ 平井社長インタビュー 課題解決型の組織として活動
- 東流社 提案営業を最重点とした21世紀型卸売業を目指して
経営・施策
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